掲示板の言葉
2025年 冬
法語
帰れるところがあれば 人は くじけても また歩き出せる
作者
丸田善明 師『続 真宗オリジナル伝導句大辞典』より
あじわい
次の様なたとえ話を聞いたことがあります。
五十年契約のアパートにある住人がいました。今日も一日の仕事を終え、部屋でほっとくつろいでいたところ、大家さんが部屋の扉をノックして、「突然のことで申し訳ないのですが、今すぐこの部屋を立ち退いてもらいたいのです」と、言いました。
この住人は「荷物をまとめるのは良いけれど、私には帰る場所がない。いったいどこへ行けば良いのだ」と、慌てました。
あなたは突然ノックをされ、これまで住んでいた人生という部屋の退去を告げられた時に、帰る場所が定まっていますか。
わたしたちには歩むべき道と帰る場所、こころのふるさとがもうすでにあります。ですから、くじけても、くじけても、大丈夫なのです。