掲示板の言葉
2025年 夏秋

法語
何ごとも 我一人のためなりき 今日の一日の いのち尊し
作者
読み人知らず
あじわい
作者不明とありますが、三十七歳でお浄土へ還られたがん患者の方が遺したものと伝えられています。この文章には、自身の人生を深く見つめ、一日一日の命の尊さを感じる心が込められています。
なにごとも我一人のためなりき
人生において良いことも悪いことも、私たちの都合に関係なく、すべてが自身のためであると受け止める姿勢を教えてくれます。日々の出来事をそのように受け取ることは決して容易ではありませんが、このように受け取ることがなかなか出来ないという自分を見つめながら、この言葉はその考え方の大切さを示しています。
いのちとうとし
仏様の慈悲によって、私たちは自分中心の考えから解放され、今日一日一日のこの私という存在そのものの意味を見出し、根源的な「いのちの尊さ」に触れることが出来るのです。
当寺境内入り口の看板(道路側)にこの言葉が書かれています。道行く人の目にとまり、「響くことば」として、また「いのちへの賛歌」として、いつまでも心に残りますように。